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良質な脂質とは?オメガ3脂肪酸などについて解説
目次
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脂質と脂肪酸と脂肪
良質な脂質についてお話する前に、脂質や脂肪酸などの言葉の意味の違いについてご説明いたします。
脂質とは
脂質とは、栄養素の中で水に溶けない物質を指し、「水に不溶で、有機溶媒に溶解する化合物」と定義されています。
そして脂質の中には脂肪酸、中性脂肪、リン脂質、糖脂質、ステロール類と水に溶けない様々な成分が含まれています。
三大栄養素(脂質、炭水化物、たんぱく質)の一つで下記のような働きがあります。
・細胞膜の主要な構成成分
・エネルギー源
・脂溶性ビタミンやカロテノイドの吸収を助ける
・コレステロールは細胞膜の構成成分のほか、ホルモンやビタミンDの前駆体となる など
脂肪酸とは
脂肪酸とは、前述の通り脂質の中に含まれる栄養素の一つです。
大きく分けて4つに分類され、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、トランス脂肪酸の4種類です。
この中でも多価不飽和脂肪酸は必須脂肪酸とも呼ばれ、オメガ3脂肪酸(n-3系)とオメガ6脂肪酸(n-6系)があり、体内で合成できないため、食物からの摂取が必要となります。
理想的な割合としては、飽和脂肪酸30%、一価不飽和脂肪酸40%、多価不飽和脂肪酸30%とされています。
そしてオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は1:4がベストと言われています。
脂肪酸 | 飽和脂肪酸
エネルギーとして使われやすく体内で合成できる脂肪酸。一般的に過剰摂取になりやすく、健康面において肥満や生活習慣病などのリスクがある。
(肉、乳製品、卵黄、チョコレート、ココナッツ、パーム油などに多く含まれる) |
不飽和脂肪酸
■一価不飽和脂肪酸 【オメガ9脂肪酸】オレイン酸 オレイン酸を多く含むオリーブオイルなどは熱に強く、酸化もしにくく、悪玉コレステロールを減少させることがわかっています。 (オリーブオイル、アボカド、ひまわり油など) ■多価不飽和脂肪酸 【オメガ3脂肪酸】α-リノレン酸 体内で合成できない必須脂肪酸の一つ。α-リノレン酸は体内で代謝されEPA、DHAとなります。熱に弱い性質があります。 青魚や、亜麻仁油(フラックスシードオイル)、えごま油、チアシード油などに含まれる。 【オメガ6脂肪酸】リノール酸、γ-リノレン酸 体内で合成できない必須脂肪酸の一つ。ごま油などに多く含まれるオメガ6は、高血圧予防やアレルギー抑制を促しますが、過剰摂取すると、動脈硬化のリスクが高まります。 (ヘンプオイル、米ぬか油、月見草など) ■トランス脂肪酸 不飽和脂肪酸の中でトランス型の構造を持つ脂肪酸で、天然では牛肉や乳製品に微量に含まれていますがほとんど存在しません。 過剰摂取をした場合、心疾患のリスクが高まると懸念されています。 (マーガリン、パン、ケーキなど) |
脂肪とは
脂肪(中性脂肪)とは、3個の脂肪酸が「グリセリン」に結合したもので、空腹時の予備のエネルギー源として、皮下脂肪・内臓脂肪などに蓄えられています。
良質な脂質とは
脂質は悪い物というイメージが根付いていますが、本来脂質は私たちの体に必要不可欠な栄養素です。
また、満腹感を与えますので、食べ過ぎを防止することもできます。
しかし現代人の多くは、飽和脂肪酸やオメガ6脂肪酸過多の方が多いと言われており、その原因が外食や作り置きの食事、動物性食品が中心となりやすいためです。
そこで体内で合成できない、且つ摂取しにくい傾向のあるオメガ3脂肪酸の摂取を心がけることが大事なのです。
そして意識的に摂取する必要のある大事な脂質のため「良質な脂質」と言われています。
積極的に摂りたい"オメガ3脂肪酸"
前述したとおりオメガ3脂肪酸は、摂取を心掛ける必要のある栄養素。ではどのように摂取すればいいのか、詳しくご紹介します。
オメガ3脂肪酸とは
前述したとおり多価不飽和脂肪酸の一つで、体内で合成されないため食事から摂る必要のある栄養素。 α-リノレン酸やDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)などが該当します。
どんなものに含まれているの?
亜麻種子やえごまなどに含まれているのがα-リノレン酸。α-リノレン酸は体内で一部EPAやDHAに変換されます。 EPAやDHAは脂肪が多い魚(サケ、マグロ、マス)や、甲殻類(カニ、ムール貝、カキ)のような海産物に含まれています。
不足したらどうなるの?
心臓病のリスクが高まると言われています。 その他、軽い症状としては、乾燥肌、ハリのない髪、もろい爪、不眠症、集中力の欠如、倦怠感、関節痛などがあげられます。 これらに心当たりのある方は、一度食生活の見直しをしてみても良いかもしれません。
どのように摂るのがいいの?
摂取量の目安は成人男性は1日2.0〜2.4g、成人女性は1日1.6〜2.0gです。 体に良いからといって過剰に摂ってはいけません。その他の脂質とのバランスを考えて摂取する必要があります。 最近の研究では植物由来と海洋由来、それぞれのオメガ3脂肪酸を摂取することで、全死因死亡リスクが下がることが明らかになっています。
おすすめ商品
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生くるみ
くるみはナッツ類の中でもオメガ3脂肪酸の含有量がトップクラス。おやつ感覚で摂取出来ますので、おすすめです。
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生ピスタチオ
不飽和脂肪酸に該当するオレイン酸、リノール酸が豊富です。こちらも脂肪酸のバランスを保つのに最適な食材です。
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生かぼちゃの種
かぼちゃの種も不飽和脂肪酸の1種オレイン酸が豊富に含まれています。グラノーラなどにひとさじ加えるだけでOKです。
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オーガニックキヌア
必須アミノ酸がバランスよく含む雑穀ですが、脂質はオレイン酸の割合が高いのが特徴です。栄養価が高くスーパーフードとして人気です。
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まとめ
この記事では、「良質な資質」について解説いたしました。 ダイエットの観点から否定されやすい脂肪ですが、役割を知り摂取量を気を付けることで味方にもなりますので、 日々の食生活を見直してみてはいかがでしょうか。
監修者プロフィール
1968年生まれ。
JFAA公認フードアナリスト、調理師米国LLCAI公認ローフードシェフ&インストラクター。
外資系大手食品会社を経て、 2007年、札幌に北海道初となるローフード専門店「ローフードカフェLOHAS」をオープンする。
ローフードシェフの学校である米国Living Light Culinary Arts Instituteで学び、 同校公認のローフードシェフ&インストラクター資格を取得。
全国各地で講演活動や料理教室を行い、ローフードの普及に努めている。
・ 土門大幸著書一覧
・ 2019 VEGETARIAN AWARD 書籍賞受賞
・ 一般社団法人 日本ローフード協会 理事長
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